油絵(油彩画)は誰でも一度は憧れる趣味ではないでしょうか?用事で上野に行った時、たまたま開催されていた美術展で油絵を見て猛烈に描きたくなったというのがきっかけです。私はずっと独学で描いているのですが、結構独学で苦労されている方がいるようですので、少しでもお役に立てばと私のやり方をご紹介します。
私の作品の一部をご紹介します
50歳ぐらいから始めて3年ほどたったころの作品です。始めて描いた絵はあまりにひどいので紹介できません・・・これらの絵もアラがたくさんありますので、まじまじとは見ないでくださいね。
実物を見ながら描くことは非常に難易度が高いです。最初は写真を見て描きましょう。

独学のコツ
独学のコツは自分が楽しいと思うやり方を見つけ、それを実践することだけです。将来の職業にするわけではないのですから自己満足でいいわけです。デッサンが狂っていても文句を言う人はいません。最初は全然うまく描けないと思います。でも、それが当たり前です。誰だって最初は初心者です。
人にもよるかもしれませんが、私は練習のための模写が苦痛でした。それでも10回ほどは頑張ってやったと思います。同じように模写って退屈だなぁと思ったらやらなくていいと思います。模写をやらなくても油絵は楽しめます。
私は写実的な絵が好きなので、それっぽく描いています。とても写実画と言えるレベルではありませんが・・・でも絵が全く描けない人に見せると
すごーーーーい
と言ってくれます。それだけで十分です。楽しみながら描く。周りの声に振り回されない。これが独学のコツかもしれませんね。
ただ、独学だと、道具の揃え方、使い方、練習方法などをあちこち調べまくって疲弊してしまいますよね。私もそうでした。それで、結構無駄なものを購入してしまいました。後から考えると「こうすればよかった」という気付きがたくさんありましたので、ご紹介したいと思います。
必要な道具
油絵セットについて
油絵っていうと木箱でできた道具箱を想像しませんか?ああいう箱が持ちたいんだ!という方は別ですが、私はおすすめしません。あの箱は次のものがセットで入っています。
絵の具
オイル
筆
パレット
ナイフ
油壺
クリーナー
こりゃ便利!これさえあれば、あとは絵を描き続けるだけ!!と思っちゃいますよね。私も当然そう思い、画材やさんでセットを購入し、すぐに後悔しました・・・
よって、このようなセットは買わないほうがいいです。じゃー何を買えばいいんだって話を次にしたいと思います。
油絵セットを買わない方が良い理由
使わない筆がセットになっている
筆の品質があまり良くない
絵の具は自分で選びたい
木のパレットは初心者が混植するのには不便(木の色が混色の邪魔をします)
全ての道具が入りきらず結局別の入れ物が必要になる
木の箱は無駄に重い
教本について
次は教本の説明ですか・・・って、あれ?油絵セットの話が途中だったような・・・
実は油絵セットよりも教本を一冊選ぶ方が効率がとてもよくお金の節約にもなります。油絵がどんなものかも知らずに道具を購入するのは失敗の元です。
まず、あなたはどんな絵が描きたいですか?
・ピカソのような抽象画ですか?
・モネのような印象画ですか?
・それともターナーのような写実画ですか?
・え?野田先生のような緻密画!?
こんな絵が描きたいという目標があると思いますので、それにあった教本を探しましょう。どんな本でも良いのですが重要な点が一つあります。それは、どんな絵の具をどのぐらい使って描いているかを示している教本であることです。
自分の思い通りの色を作るのは長い年月がかかります。なので、色のお手本が書かれている教本を選びましょう。できれば、どんな筆を使っているという解説がある本を選びましょう。そのような本であればオイルの種類や使い方も詳しく解説していると思います。
それらを参考に道具を揃えてください。
パレットに関しては、木のパレットは初心者にはおすすめしません。掃除が面倒ですし、色の混色がやりにくいです。真っ白な使い捨ての紙パレットをおすすめします。
最後に忘れてはいけないのは、入れ物ですよね。私が使っているのはホームセンターに売っている工具箱です。なんとなく、通ぽくて良くないですか!?
イーゼルについて
イーゼルは、写生しない場合は必要ないと思っている人はいませんか?油絵は屋外で描こうが室内で描こうが必ずイーゼルを使ってください。イーゼルはいろんな種類があります。大作を描くのであればしっかりしたものが必要ですが、初心者が描くサイズだと折りたたみ式のイーゼルが適しています。屋外にも簡単に持ち出せます。
しかもやすい!
キャンバスについて
これは消耗品ですので、出来るだけ安いものを買いましょう。初心者はキャンバスで作品の差はあまり出ません。(私の場合はそうでした)
最初は小さなサイズのものから描いていくことをおすすめします。SMサイズが一番小さなサイズです。
その他の小物たち
フィキサチーフ
下書きを定着させるために使います。一度、これをかけ忘れて絵の具を塗り始めたことがあるのですが、絵の具で鉛筆書きが溶けて黒ずんでしまいました。必ず必要です。ちなみに、かなりシンナー臭いので屋外で使用します。
ブラシクリーナーを入れる金属容器
別名は筆洗器と言います。この容器には筆をこする網のようなものが必ず付いています。もし付いていないものがあれば、買わないようにしましょう。
その中にクリーナー(筆洗油)を入れるのですが、もし、網の位置が真ん中より上に付いているタイプでしたら、すべてクリーナーを入れる必要はありません。油に比べ水の比重が重いため水は下にたまります。網にかからないように水を入れ、その後に油を入れればクリーナー代が節約できます。
クリーナーは毎回新しいものに交換する必要はありません。私は数十回使用した後に取り替えます。その際、洗面所等で流してはいけません。つまります。
処分の仕方で安全かつ簡単な方法は百均ショップで売っているフライパンの油処理剤を使います。あの、固めてポイってやつです。袋タイプのものでないと危険です。
油絵は気楽?

冒頭で完成品を紹介した絵の第一日目です。ささっと下書きをして、フィキサチーフで下書きを固め色をざっと塗った状態です。改めて見ると顔の表情とはゴリラですね。服の柄も変えてますね〜。
だいたい最初はこんなものです。油絵の良いところは色をどんどん重ねていけるところです。なのでデッサンがいくらボロボロでも、形を整えながら完成に持っていけるところが油絵を愛している点です。
私は最初から細かく描かずに、こんな風に大まかに色を塗ります。確かこの後「バックは黒系の方がモチーフが映えると思い、背景を黒系で塗りました。その間は無茶無茶退屈でかなり眠かったのを覚えています。
もう、ペタペタペタって感じで、肌にかかっても大丈夫!
油絵は水彩がと違って黒の上からも黄色をぬれちゃったりします!
髪の毛は面相筆を使いました。ただ、面相筆でも撃細の毛が書けなかったので、少し毛を間引きました。
描くこと以外の楽しみ方
静物画を描くときにどんなモチーフを選んでいますか?
静物画にとって重要なモチーフ探しの旅というのも面白いですよ。うちの近所にはたまたまそういうお店があるのでいつもブラブラ見に行ってます。ほとんど買わないので迷惑な客ですよね。
緻密画を描く場合は、もう少し道具が必要になってきます。それはまた別の機会にご紹介したいと思います。
最後まで読んでいただいて、有難うございます。