バイオリンを弾く人は?・・・「バイオリニスト」
では、チェロを弾く人は?・・・「チェロリスト」
ではありません。
チェリストです。あまりうけませんでしたか・・・すみません。
ピアノなどに比べ、チェロって特殊な楽器のイメージがありました。まさか、大人になってから始めるとは想像もしていませんでした。でも、実際に始めてみるとチェロをやってる大人の方って意外に多いです。
ところでチェロの魅力ですが、メインもサポートもできる楽器だということです。あの音色も心を落ち着かせてくれます。
Contents
教室の選び方
あなたが、どんなレッスンを望むかによって選ぶ教室が変わってきます。私がチェロを始めるにあたり教室探しをしたところ、だいたい次の2パターンでした。
・教えかたはセオリー通りにじっくりと基礎から。
・どんどん進めていく。
私は両方のタイプの教室に実際に通っていましたので、それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。
教えかたはセオリー通りにじっくりと基礎から
オーソドックスなテキストを使い、基礎からじっくりと教えてくれる。音楽教室の先生や若い先生に多いタイプです。
メリット
基礎をじっくりと学べ、かつ生徒のペースで授業を進めてくれる。何事にも近道はありませんから正統派な教えかたと言えます。
デメリット
そうはいっても、大人なので早くハイポジションやビブラートなどのテクニックを習得したい。そして、少しでも早く名曲を弾きたいのに、いつまでたっても教本から抜け出せないのでは?という不安がある。
どんどん進めていく
変わったテキストを使う。主に輸入版が多用され、よその教室との差別化をはかっている。高度なテクニックも出し惜しみすることなくジャンジャン教えてくれる。自営業の先生に多いタイプです。
メリット
ほとんどの大人は、1日も早く高度なテクニックを習得し名曲を演奏したいと考えているので、その要望を満たしてくれる。通常のスピードの数倍の速度で進行するので成長している感がハンパないです。
デメリット
なかなか、この授業のスピードについてこれる人はいません。練習にはそれなりの時間がかかります。この手の先生は、授業を速く進めることに集中しているため、生徒が課題の曲をマスターできていなくてもドンドン進めてしまいます。よって、綺麗に弾ける曲がなかったりします。
以上ですが、どちらのタイプにもメリット・デメリットがあります。どんな授業を受けたいかによって慎重に選ぶといいでしょう。
楽器の選び方
通常の楽器であれば、教室の先生のアドバイスを聞いて選択するのが一般的ですが、チェロの場合は少し違います。バイオリンもそうですが「オールド楽器」なるものの存在がちょっとややこしくしています。
「オールド楽器」は値段があってないようなものですが、そういった楽器を仲介している先生もいます。大人の生徒にとって「オールド」は憧れ・ステータスです。
それだけで一歩階段を上がった感じがします。
が、とりあえず冷静になりましょう。
まずはショップで新品を適正価格で購入し、腕が上達し、目が肥えてからオールドを購入しても遅くはないと思います。私はこれまで2台のチェロを購入しましたが次のお店のチェロが響きが良くチェロ自体も美しく、オススメです。
10万円台でもチェロは購入できますが、もう少し高い価格帯のものと比べると響が全然違います。上記のお店は気がすむまで試し弾きさせてくれます。
もちろん、試し弾きする曲は思い切り練習していきましたよ(笑
忘れずに買いたいもの
消音器
大人は夜に練習することが多いと思いますので、消音器は必須です。音でのご近所トラブルは避けたいですよね。いろんなタイプのものが販売されていますが、鉄製のコマに刺すタイプのものが脱着が簡単で消音効果も高いです。
チューナー
初心者の必需品です。スマホアプリにもありますので、お好きな方を選んでください。
サイレント(エレキ)チェロの選択肢もあり?
ピアノで言えば、電子ピアノみたいなものです。ヘッドフォンで練習すれば、真夜中でもノリノリで練習できます。しかも見た目がかっこいい!私はどうしても欲しくて展示会まで足を運んでひたすら弾きまくっていました。
あ、、たくさん展示していましたので占有していたわけではありません・・・
欲しくて欲しくてたまりませんでしたが嫁さんの顔を思い浮かべて自制しました。
練習方法
過度な練習は避ける
いきなりやる気を削ぐような話ですいません。。。
でも、とても重要ですので是非読んでください。
まず、最初にどうしてもお伝えしたいことは、「練習のしすぎには注意してください」です。特にチェロは、小指や薬指など比較的弱い指に負担をかけやすい楽器です。
過度な練習は指に重大な問題を引き起こすリスクがあります。ランニングも初心者のうちから長距離を走ったりすると膝を痛めます。それと同じように、左手が鍛えられていないにも関わらず高度(無理)な運指を繰り返すと、指に大きな負担が加わり指の骨が変形し痛みなどの症状が出てきます。
チェロの弦と指板は離れていますので、特に小指には大きな負担がかかります。痛みを感じるように鳴ると弦を押さえることすらできなくなります。
カラオケ付き教本でアゲアゲ
カラオケ付きチェロ楽譜での練習をおすすめします!伴奏があると練習してても気分がとても良くなります。私が特にお気に入りだった曲は、カッチーニのアベマリアやカザルスの鳥の歌ですね。
指板にシールは有効
指板にシールを貼るのって「初心者ぽくてイヤ」という理由で嫌がる人が多いです。ちなみに、私はイヤでした。。。だってかっこ悪いですもんね。
どうしても、イヤだという方向けにとっておきの方法をお伝えします。でも難易度がかなり高いですから心して読んでくださいね。
その前に、シールのメリットをお伝えします。
初心者のうちから安定した演奏ができる
指板のシールを目印にして弦を抑えれば、音程が狂うことがありません。フレットのない弦楽器は音程がずれると気持ちの悪い演奏になってしまいます。
大人の初心者は楽しくから入らなければ長続きしませんので、とても重要だと思います。指板のシールを凝視しながら演奏する姿はそんなにかっこのいいものではありませんが、そこには目をつぶりましょう。
慣れてきたら見ないようにしよう
段々と指が指板の押さえる位置を覚えてきます。その段階にきたら基本はシールを見ないように弾きましょう。音程がおかしいと感じた時だけシールを見て、押さえる位置が狂っていることを確認し、次以降で補正するようにしましょう。
実行→確認→修正の工程を繰り返すことが上達の近道です。
そして音程が安定してきたらシールは剥がして大丈夫ですよ。
一番最悪なのは・・・
シールがかっこ悪いからといって、感覚だけで弾くことです。これは「実行」のみの繰り返しで「確認」や「修正」行為がなされません。よって上達が遅いということになります。
どんなに運指が速くても、どんなに弓使いが上手でも、音程が狂っていては台無しです。絵の場合はデッサンが狂っていても「味がある」と評されることがありますが、音楽で音程が狂っているのは致命的です。
でもシールは貼りたくない!
チェロってギターのようなフレッドがないので、正確な音を取ることが難しい楽器です。ローポジションあたりだと、少し慣れれば音が取れるようになりますが、シールなどの目印がないと、ローポジションとハイポジションが行ったり来たりする曲で段々音程が怪しくなってきます。
なぜ音程が怪しくなるの?
シールなどの目印があれば、音程のズレに気がつき初心者でも比較的安定した演奏ができます。しかし、シールなどの目印がない場合は、音程の微妙なズレに気がつかず、段々とずれ幅が大きくなり、開放弦でずれが発覚!という感じになります。
よって、音程が怪しくなる理由は目印がないからということになります。
解決方法はないの?
解決方法としては、シールに代わる目印があれば良いことになります。もしくは目立たないような小さなシールを貼る。ですが、小さなシールはすぐに剥がれてしまいます。よって、遠くからは見えずらい透明なシールを貼る!これしかありません!!
そこそこ良いアイデアだと思いませんか?ちなみに私は透明シールは貼ったことありませんし、そういうのはどこに売ってるんでしょうね。もし発見したらご報告します。
いやいや、それはセコイ
一番難易度が高い方法で、シールに代わる目印をつけます。これは私が実践した方法ですが時間もかかりますしお金もかかります。もし本格的に音程問題を解決したいときは参考にしてください。
ソルフェージュで解決
私は、シールを貼らずに音程のズレを確認できる方法がないものか、色々と情報を漁りました。そしてとうとうその答えを見つけました!鍵は「ソルフェージュ」
ソルフェージュってなに
ソルフェージュとは楽譜を使った音階訓練です。具体的なトレーニングは楽譜だけを見て歌を歌うというものです。
ソルフェージュの効果
ソルフェージュの効果として次のものがあります。
・楽譜を読む力がつく
・リズム感をやしなえる
・音の高さを正確にわかるようにする
最後に書いた特徴が、まさにシールの代わりの目印になります。早速教室を探してレッスンを受けました。ちなみにピアノ教室であれば大抵どこでも教えてくれるみたいです。ちょっと大変ですけど、フレットの無い弦楽器(バイオリンなど)には強力な武器となります。
チェロケースについて
チェロは大きな楽器ですのでそれを収納するケースも大きなものになります。種類としては布でできたソフトケースと呼ばれるものと、カーボンなどでできたハードケースと呼ばれるものがあります。教室に通うなら間違いなくハードケースを購入してください。かなり高額ですが仕方ありません。ソフトケースで電車に乗るとチェロが壊れてしまいます。
チェロケースの担ぎ方
チェロケースの担ぎ方は2パターンあります。
・リュックのように背中に背負う
・脇で担ぐ
どちらでも良いと思いますが、改札を通過するのに便利な方法は「脇で担ぐ」方です。リュックのように背負おうが、脇に担ごうが、自動改札はチェロが邪魔で通過できません。
そんな時に「脇で担ぐ」方法だと、次のような感じで楽に通過できます。
①改札が迫ってくる
②左手でスイカをタッチ
③脇に担いだチェロを前方に揺らす
④振り子のようにチェロが前に振られている間に改札を通過
といった感じです。参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき有難うございます。