最近は自動車離れが進んでいますが、それでも一部にはモータースポーツの根強いファンがいます。アクセルベタ踏みでコーナーに突入なんてことは公道ではあり得ません。でも、そんな体験が可能なのがサーキットを走るモータースポーツの世界!
モータースポーツはカテゴリーが沢山ありますが、その中でも始めやすいレーシングカートについてご紹介したいと思います。私の場合は、まずレンタルカートを体験し、そのあと練習を積んで何度もレースに参加して表彰台にのったこともあります。それでは行きましょう〜
レーシングカートの魅力
何と言ってもあのスピード感でしょう。車高がむちゃくちゃ低いので時速100kmぐらいのスピードに感じます。下りのストレート、目の前に迫り来るのは直角コーナー!そこへアクセルベタ踏みで突入します。
もう、病み付きです。もちろん最初からこのような運転ができるわけではありませんが、どんどん速くなっていき、すぐにこんな走りができるようになりますよ!
そして、少し慣れてくると、先行するレーシングカートをテールツーノーズ(前のカートにぴったりとくっついて走ること)で追いかけ、スキあればコーナーで刺す!
ほんと、男のロマンです!
と言いたいところですが結構女性もやってます。女性のほうが怖いもの知らずなのか速い人が多いですね。
体験したい
いきなりレーシングカートを購入するのはリスキーなので、まずはレンタルカートで体験しましょう。「レンタルカート」でググれば、ヒットすると思います。
今回、私がおすすめするのは「フォーミュランド・ラー飯能」です。ここは国内最大級の本格的なレーシングカート場です。反時計回りのコースで全長が540mあります。平坦ではないので速く走るためにはかなりのテクニックが必要になります。
免許もヘルメットもグローブも全て不要です。現地で全て借りることができます。ただしヘルメットの中にかぶるフェイスマスクは有料になっています。
下りのホームストレートからの第一コーナーの進入は慣れていないとかなり恐怖です。ストレス発散にいかがですか!!
料金
一回で8分の走行です。たったの8分だと思うかもしれませんが、手がガクガクになり、もう限界!と感じることでしょう。以下はレンタル料です。
一般 | 2500円 |
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会員(平日) | 1500円 |
会員(土日祝) | 2000円 |
フェイスマスク | 300円 |
イベント
定期的にレッスンや大会が開催されていますので、友人を誘って遊びに行ってはいかがでしょうか。貸切サービスもあり、会社内のイベントとして部内対抗レースみたいなイベントをみたことがあります。
おかげで走行出来ませんでしたけどね・・・でも、その時は午前中だけが貸切だったため、レースの様子を見ながら待っていました。もしラー飯能さんに行く場合はイベントカレンダーを確認しておく方がいいですね。
できれば速く走りたい
彼女と行くのでできればカッコいい走りを見せたい!という方は多いのではないでしょうか。お任せください。長年レーシングカートをやってきて何度も表彰台に上がったことのある私がコツを伝授しましょう〜
レーシングカートは奥が深いですが、それなりに良い走りをするためのポイントは次の通りです。
ラインを意識する
ブレーキは最小限で
ハンドルの切り方
腰を入れる
最後は気合
ラインを意識する
初心者にありがちな走りは、「コーナーでハンドルを切る」です。当たり前じゃないのと思われるかもしれませんが、ちょっと違います。
ラー飯能のコースで説明します。下のコース取りは悪い例です。コーナー直前でハンドルを切っているためラインが角ばっているのがわかるでしょうか。このような走り方ではタイヤへの摩擦やタイヤの滑りが生じてスピードが落ちてしまいます。

次の例が正しいライン取りの例です。角ばっているところがありませんよね。次のコーナーを意識して侵入準備をすることが大切です。「アウト・イン・アウト」という言葉を聞いたことがありませんか?これは外側からコーナーの内側に向かって走り、その後コーナーの外側へ抜けるという意味ですが、このようなことを意識せずとも、侵入の準備を行い、流れるようなライン取りを実践すれば自然と「アウト・イン・アウト」が出来ます。
この走りができるだけでもかなり速く走れます。

青い矢印があり、そんなにアウト・イン・アウトになっていません。ここはかなりの上り坂になっているため、杓子定規な走り方では速く走れません。初めての走行でここまで意識する必要はないと思います。
ブレーキは最小限で
乗用車でカーブを曲がる前に何をしますか?もちろんブレーキングですよね。どんなブレーキングをしますか?
ポンピングブレーキ
ですよね。
ですがモータースポーツの世界は速く走ることが求められていますので、ブレーキも最小限にしなければなりません。ですから、ブレーキングは1回だけです。ブレーキのタイミングが合わず何度もブレーキングをする初心者を見かけます。
ハンドルの切り方
乗用車の場合はしっかり減速してブレーキから足を外してカーブを曲がりませんか?これと同じコーナリングをすると非常に遅くなります。また、ハンドルが効きませんので、車体が思い通りの方向を向いてくれません。
基本はブレーキング中にハンドルを少し切ります。ブレーキング中は重心が前にありますのでハンドルがよく効きます。少し舵を切っただけで車体はがっつり方向をかえてくれます。
本当はハンドルを押しながら切ると更に良いのですが、初心者がここまで考える必要はないでしょう。
腰を入れる
これはちょっと高度ですがトライしてみてください。初心者が2〜3Gの重力がかかるレーシングカートに乗ると、コーナーを曲がるたびに身体が振り回されてしまいます。そうすると車体も安定しませんし、ドライバーも疲れます。
スキーはやったことがありますか?カーブを曲がるときは重心は内側にあります。もし外側にあったら、遠心力で吹き飛ばされてしまいますよね。
それと同じで内側に重心を持ってきます。足は使えませんのでこの動作を腰で行います。これができないドライバーはあばらにヒビが入ることがあります。
とりあえずスキーと違ってできなくても、外に放り出されることはありませんので、気楽にチャレンジしてみてください。
最後は気合
これらが実践できたら、あとは気合でもう少し速くなります。例えばラー飯能のくだりのストレートから第2コーナーを抜けるまではアクセルベタ踏みで抜けることができます。
最初はかなりの恐怖を感じると思いますが、出来た時の快感は言葉では言い表せないものがあります。(自己責任でお願いします)
本格的にやりたい!
レーシングカートは一人で始められないことはないですが、できれば最寄りのショップで話を聴くことをおすすめします。レーシングカートショップにはそれぞれ特色があり、自分の方向性とマッチしているショップを選ぶことが重要です。
ガチなショップや、アットホームなショップなど、様々なタイプがあります。ガチで入賞を狙いに行っているのに、アットホームなショップだとなかなか勝てません。
ショップが決まったらカートの購入です。
カートを買いたい!新車がいいの?
新車がいいの?
カートは20万〜50万円と価格帯に差があります。ぶっちゃけ値段の差は気にしなくて良いです。初心者は安いものでも構いませんし、しっかりレースでも勝てます。問題は新車か中古かですが、間違いなく新車です。というか新車でなければダメです。
レーシングカートはグリップ力の強いタイヤを履いて3G(通信じゃなく重力のことね)がかかるほどのコーナーを曲がります。この時カートのシャシはものすごくよじれています。何回もよじれたシャシは少しずつ元に戻らなくなっていきます。
そうなると、コーナーでの蹴り出しが弱くなり結果として立ち上がりが鈍くなります。ですからレースに勝ちたいなら絶対新車です。繰り返しますが、高級な外車を買う必要はありません。安いカートで十分です。
運搬方法
カートを積んで運搬できる車が必要です。大抵カートをやってる人は少し大きめのワゴンかバンに乗っています。HIACEとかですね。
いや、それは無理!というかたには次のようなサービスがあります。
預かりサービス
カートをサーキットが有料で預かってくれます。デメリットは、他のサーキットで走れないことですね。
運搬サービス
ショップが運搬サービスを有料でやっています。デメリットは、いろいろなサーキットで走ることはできますが、ショップの日程に合わせる必要があります。
その他
ショップは必要な付属品もセットで販売してくれると思いますので、ショップにお任せするといいでしょう。ショップでレーシングカートを購入するということはチームメンバーになるということですので、そんなにアコギなことはしません。
レースに出たい
レースに出場するためにはライセンスが必要です。ですが、ショップに将来はレースにも出てみたい旨の意向を伝えておけば、ライセンス取得の手配やサポートをやってくれます。
そういう点でも、安いからと行ってネットで購入せずにショップで購入することをおすすめします。
最後に忠告をさせていただきます。
レースに出場するのは比較的簡単ですし、それほどお金もかかりません。しかし表彰台に上りたいのであれば・・・・お金かかります(T_T
レインタイヤも忘れずに
新車を買って本格的に始めると、雨が降っていても走りたくなりますし、雨でもレースは行われます。ですからレインタイヤとその4本のタイヤを束ねるホルダーも購入しておきましょう。
雨の日も走っておきましょう
雨の日にレインタイヤを履いてレーシングカートを走らせると、車体が曲がらないことに驚くでしょう。乗用車の感覚で乗ってはいきません。全く曲がりません。
初めてのレースが雨だった。。。これは最悪です。他のドライバーを巻き込んでしまい大顰蹙を買ってしまうかもしれません。必ず雨の日も練習するようにしましょう。
逆に雨の日にレーシングカートを操れるようになったら快感です。晴れのレースでは絶対に勝てない相手でも雨のレースでは勝利したということも起こり得ますよ!!
最後まで読んでいただき、有難うございました。